AEC Collection で使える Twinmotion for Revit では点群データを読み込むことができます。
ただ、地形モデルと位置を合わせて点群を表示したい場合、ちょっとしたコツが必要になります。
ここでは、InfraWorksからFBX形式で出力した地形モデルと、Recapの点群データをTwinmotion に位置を合わせて取り込んでみた例をご紹介します。

今回使ってみたサンプルデータ

今回は、Autodeskが提供しているトレーニング教材「CIM / i-Construction トレーニング教材:UAV写真からの3Dモデル作成と土量算出(2017年10月更新)」で提供されているデータセットの 地形・オルソ・点群データ をサンプルとして検証しました。

それぞれ座標情報を持ったデータなので、InfraWorksで統合すると以下のようになります。
(※地形、点群は提供されているデータセットよりも狭い範囲に加工しています。)

Twinmotionで読み込むには

InfraWorksで統合したように、Twinmotionで読み込むには以下の加工が必要です。
①点群データ・・・Recapで読み込みTwinmotionで読み込める形式(pts)に変換。Twinmotoinで点群インポート。
②地形モデル・・・InfraWorksからFBX形式で出力。Twinmotionでジオメトリでインポート。

①・②を単純に行った場合、地形モデル(青枠)と点群(赤枠)のように位置が大きくずれてしまいました。

読み込まれてくる際の原点が一致していないことが原因なのではと考え、①・②の処理で原点を合わせる処理を試してみました。

Recapで変換する際に原点座標を記録する

今回利用したサンプルデータの点群データはRecap(.rcs)データなので、Recapで読み込んでTwinmotoinoが読み込める点群ファイル形式(pts)に変換出力します。

その際、下記手順で原点座標を確認・記録しておきます。

[表示設定]-[ポイント]-[原点を更新]を選択します。

表示されたウインドの[原点の座標を設定]にある、x.y.zの値を記録しておきます。(数値は変更しません。)

あとは、[ホーム]ー[書き出し]からpts形式で出力します。

確認した原点座標を指定してInfraWorksからFBX出力

InfraWorksで地形モデルをFBX形式に出力する際に、Recapで確認した原点座標を設定して出力します。

[提示/共有]-[3Dモデルを書出し]-[3Dモデルファイルに書出し]ダイアログの[ターゲット座標系]-[オフセット]欄に、Recapで確認したxyzの座標と[原点]=「ユーザ定義」に変更して出力します。
(※座標値の小数点以下の桁数が異なるので注意。)

Twinmotionでインポート

FBXとptsデータをTwinmotionでインポートしてみます。

新規プロジェクトから[インポート]-[+]-[ジオメトリ]でFBXファイルを指定して[インポート]を選択。

[マテリアルの重複]ダイアログ(※画像省略)で使用するマテリアルを指定(今回はインポートしたマテリアル)すると地形モデルがインポートされます。

つづけて、[+]から[点群]を選択し、ptsファイルを指定して[インポート]を実行します。

地形モデルと点群が読み込まれました。大きくかけ離れていないですが、まだ位置がずれています。

点群データの高さと確度を修正する

点群を選択して[プロパティ]から[軸モード]が[中心軸]になっていることを確認します。

次に、[XYZ]を選択して、[位置]と[回転]の青の欄(Z軸)で、[位置]は 「0」、[回転]は「90°」に変更します。

InfraWorksで統合した場合と同じように、地形と点群の位置があ合った形にすることができました。

【補足】 Autodeskが提供している他のトレーニング教材データセットでも同様の結果が得られました。

以上、TwinmotionでInfraWorksからのFBXと点群データを位置を合わせての取り込みを試してみた結果のご紹介でした。